Googleタグマネージャー(GTM)とは？仕組みや設定方法、GA4との連携についても解説

2025年2月21日2025年2月22日

Webサイトの分析やマーケティング施策の効果測定に不可欠なGoogleタグマネージャー(GTM)。GTMを導入することで、様々なタグを簡単に管理・設定できるようになりますが、その仕組みや導入方法は複雑で分かりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、GTMとは何かという基本的な解説から、アカウント作成、タグ設定、GA4との連携方法まで、初心者の方でも理解しやすいよう丁寧に解説します。GTMを使うことで、Webサイトへの訪問者の行動を詳細に分析し、データに基づいたマーケティング戦略を立案できるようになります。さらに、タグの一元管理による作業効率の向上や、サイトパフォーマンスへの影響の最小化といったメリットも享受できます。この記事を読み終える頃には、GTMの基礎知識を習得し、自社のWebサイトに導入する準備が整っているはずです。複雑なタグ管理から解放され、Webサイトの改善に繋がるデータ分析をスムーズに始めましょう。

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1. Googleタグマネージャー(GTM)とは

Googleタグマネージャー(GTM)は、ウェブサイトやモバイルアプリに様々なタグを簡単に管理、設定できる無料のタグ管理システムです。タグとは、ウェブサイトやアプリのアクセス状況を計測したり、広告の効果を測定したりするための小さなコードのことです。従来、これらのタグはウェブサイトのソースコードに直接埋め込む必要がありましたが、GTMを使うことで、コードを編集することなく、Webインターフェースからタグの追加、編集、削除などが行えます。

1.1 Googleタグマネージャーでできること

Googleタグマネージャーを使用することで、以下のようなことができます。

ウェブサイトやアプリへのタグの追加・編集・削除
タグのバージョン管理
タグの公開・非公開設定
タグの実行状況の確認
Googleアナリティクス、Google広告、その他様々なマーケティングツールとの連携
カスタムタグの作成
カスタム変数の設定
トリガー設定による柔軟なタグの発火制御

これらの機能により、マーケターやWeb担当者は、開発者への依頼を減らし、迅速かつ効率的にタグ管理を行うことが可能になります。

1.2 Googleタグマネージャーを使うメリット

Googleタグマネージャーの導入には、多くのメリットがあります。

メリット	説明
作業効率の向上	コードを直接編集する必要がなく、Webインターフェースから簡単にタグを管理できるため、作業時間を大幅に短縮できます。
柔軟性と拡張性	様々な種類のタグに対応しており、カスタムタグを作成することも可能です。また、トリガー設定により、特定の条件下でのみタグを発火させるなど、柔軟な設定が可能です。
エラーリスクの軽減	タグの設置や変更をGTM上で行うため、ソースコードへの直接的な変更が不要となり、エラー発生のリスクを軽減できます。
バージョン管理	タグの変更履歴を管理できるため、過去のバージョンに戻すことも容易です。
無料	Googleタグマネージャーは無料で利用できます。

1.3 Googleタグマネージャーを使うデメリット

メリットが多いGoogleタグマネージャーですが、いくつかのデメリットも存在します。

デメリット	説明
学習コスト	GTMを使いこなすには、タグ、トリガー、変数などの概念を理解する必要があります。ある程度の学習コストがかかります。
複雑な設定	高度な設定を行う場合は、ある程度の専門知識が必要となる場合があります。
依存性	Googleのサービスに依存することになります。

これらのデメリットを理解した上で、導入を検討することが重要です。しかし、多くの場合、メリットがデメリットを上回ると考えられます。

2. Googleタグマネージャー(GTM)の仕組み

Googleタグマネージャーは、「タグ」「トリガー」「変数」「コンテナ」という4つの主要な要素で構成されています。これらの要素が連携することで、Webサイトへのタグの設置と管理を効率的に行うことができます。

2.1 タグとは

タグとは、Webサイトに特定の機能を追加するためのコードスニペットのことです。例としては、Googleアナリティクスによるアクセス解析、Google広告コンバージョントラッキング、ヒートマップツール、A/Bテストツールなどが挙げられます。従来はこれらのタグをWebサイトのHTMLに直接記述する必要がありましたが、GTMを使うことで、GTMの管理画面から簡単にタグを追加・変更・削除できます。

2.2 トリガーとは

トリガーとは、タグを発動させるための条件のことです。「すべてのページ」「特定のページ」「クリック」「フォーム送信」「動画再生」など、様々な条件を設定できます。例えば、「お問い合わせフォームが送信された時」というトリガーを設定すれば、コンバージョン計測用のタグをそのタイミングで発動させることができます。

2.3 変数とは

変数とは、タグやトリガーで使用される値を格納するためのプレースホルダーです。例えば、ページURL、クリックされた要素のテキスト、フォームに入力された値などを変数として設定できます。これにより、タグやトリガーを動的に制御し、柔軟な設定が可能になります。 変数を活用することで、1つのタグを複数のページや状況で使い回すことができ、管理の手間を大幅に削減できます。

2.3.1 変数の種類

GTMには、組み込み変数とユーザー定義変数の2種類があります。

変数の種類	説明	例
組み込み変数	GTMがあらかじめ用意している変数。	Page URL, Click Text, Form Element
ユーザー定義変数	ユーザーが独自に作成する変数。	商品価格, 会員ステータスなど

2.4 コンテナとは

コンテナとは、タグ、トリガー、変数などをまとめて管理するための単位です。 Webサイトごとにコンテナを作成し、その中に必要なタグ、トリガー、変数を設定します。コンテナはWebサイトに埋め込むJavaScriptのスニペットとして提供され、これによりGTMの機能がWebサイト上で動作します。 コンテナIDはGTMアカウント内で一意に割り当てられ、WebサイトとGTMを紐付ける役割を果たします。

これらの4つの要素が連携することで、Webサイトへのタグ設置と管理を効率的に行うことができます。例えば、特定のページにアクセスした時（トリガー）に、Googleアナリティクスのトラッキングコード（タグ）を発動させ、アクセス状況を計測することができます。また、変数を使うことで、ページURLなどの情報をタグに付加し、より詳細な分析を行うことも可能です。

3. Googleタグマネージャー(GTM)の基本的な設定方法

Googleタグマネージャーをウェブサイトに導入するには、アカウントの作成、コンテナの作成、そしてウェブサイトへのインストールという3つのステップが必要です。これから、それぞれのステップを詳細に解説します。

3.1 Googleタグマネージャーのアカウント作成

まずはGoogleタグマネージャーのアカウントを作成する必要があります。既にGoogleアカウントをお持ちであれば、そのアカウントを使用できます。まだアカウントをお持ちでない場合は、新たに作成する必要があります。

Googleタグマネージャーのウェブサイト (https://tagmanager.google.com/) にアクセスします。
「アカウントを作成」ボタンをクリックします。
アカウント名を入力します。アカウント名は、会社名やウェブサイト名など、分かりやすい名前を付けましょう。例えば、「株式会社〇〇」や「〇〇ウェブサイト」などです。
国を選択し、「次へ」をクリックします。
コンテナ名を入力します。コンテナ名は、ウェブサイトのドメイン名など、分かりやすい名前を付けましょう。例えば、「example.com」などです。
ターゲットプラットフォームを選択します。「ウェブ」を選択するのが一般的です。AMPページを使用している場合は「AMP」も選択できます。サーバーサイドタグマネージャーを利用する場合は「サーバー」を選択します。
「作成」をクリックします。
利用規約に同意します。

3.2 コンテナの作成

アカウント作成後、次にコンテナを作成します。コンテナは、ウェブサイトごとに作成する必要があります。1つのアカウントで複数のコンテナを管理できます。

アカウント作成時にコンテナも同時に作成されます。既にコンテナが作成されている場合は、このステップは不要です。

3.3 Googleタグマネージャーのインストール

アカウントとコンテナの作成が完了したら、Googleタグマネージャーをウェブサイトにインストールします。インストールには、提供される2つのコードスニペットをウェブサイトのHTMLに貼り付ける必要があります。

コンテナのスニペットコードをコピーします。 Googleタグマネージャーの管理画面に表示されるコードをコピーします。コードは2種類あります。
1つ目のスニペットコードを<head>タグ内に貼り付けます。 このスニペットは、できるだけ<head>タグの開始タグ<head>の直後に貼り付けることが推奨されています。これにより、タグがページの読み込み初期段階で実行され、データ収集の精度が向上します。
2つ目のスニペットコードを<body>タグ内に貼り付けます。 このスニペットは、<body>タグの開始タグ<body>の直後に貼り付けることが推奨されています。

スニペットの種類	貼り付け場所	説明
1つ目のスニペット	`<head>`タグ内	Googleタグマネージャーのコンテナを読み込むためのJavaScriptコードです。
2つ目のスニペット	`<body>`タグ内	タグの実行を管理するためのコードです。

これらのスニペットをウェブサイトのすべてのページに貼り付けることで、Googleタグマネージャーが正しく機能するようになります。WordPressなどのCMSを利用している場合は、テーマのヘッダーファイルやフッターファイルに貼り付けることで、すべてのページに反映されます。また、Googleタグマネージャー専用のプラグインを利用することで、より簡単にインストールできる場合もあります。

正しくインストールできたか確認するには、Googleタグマネージャーのプレビューモードを使用します。 プレビューモードを有効にしてウェブサイトにアクセスすると、どのタグが起動しているか、変数にどのような値が格納されているかなどを確認できます。もしタグが起動していない場合は、インストール手順に誤りがないか、もう一度確認しましょう。

4. Googleタグマネージャー(GTM)を使ったタグの設定例

ここでは、Googleタグマネージャーを使って設定できる代表的なタグの例を、設定手順とともに解説します。設定例を通して、Googleタグマネージャーの具体的な活用方法を理解しましょう。

4.1 Googleアナリティクス(GA4)のタグ設定

Googleアナリティクス4(GA4)は、ウェブサイトやアプリのアクセス状況を分析するためのツールです。Googleタグマネージャーを使用することで、GA4の設定を効率的に管理できます。

4.1.1 GA4設定タグの作成手順

Googleタグマネージャーのコンテナに移動し、「タグ」>「新規」をクリックします。
タグの設定画面で「タグの構成」をクリックし、「Googleアナリティクス：GA4設定」を選択します。
「測定ID」にGA4の測定IDを入力します。測定IDはGA4のプロパティ設定画面で確認できます。
トリガーの設定で「All Pages（すべてのページ）」を選択し、タグをすべてのページで起動するように設定します。
「保存」をクリックして設定を完了します。

4.1.2 GA4イベントタグの作成手順

Googleタグマネージャーのコンテナに移動し、「タグ」>「新規」をクリックします。
タグの設定画面で「タグの構成」をクリックし、「Googleアナリティクス：GA4イベント」を選択します。
「設定タグ」で先ほど作成したGA4設定タグを選択します。
「イベント名」に任意のイベント名を入力します。例：button_click
トリガーの設定で、イベントが発生する条件を設定します。例えば、特定のボタンがクリックされたときにイベントを発生させる場合は、「クリック – 要素」トリガーを選択し、該当のボタンを指定します。
「保存」をクリックして設定を完了します。

4.2 Google広告コンバージョントラッキングの設定

Google広告のコンバージョントラッキングを設定することで、広告の費用対効果を測定できます。Googleタグマネージャーを使用すると、コンバージョントラッキングの設定を簡素化できます。

4.2.1 コンバージョントラッキングタグの作成手順

Googleタグマネージャーのコンテナに移動し、「タグ」>「新規」をクリックします。
タグの設定画面で「タグの構成」をクリックし、「Google広告コンバージョントラッキング」を選択します。
「コンバージョンID」と「コンバージョンラベル」を入力します。これらの情報はGoogle広告の管理画面で確認できます。
コンバージョン値や通貨コードなど、必要に応じてその他の設定を行います。
トリガーの設定で、コンバージョンが発生する条件を設定します。例えば、購入完了ページにアクセスしたときにコンバージョンを計測する場合は、「ページビュー – 特定のページのURL」トリガーを選択し、購入完了ページのURLを指定します。
「保存」をクリックして設定を完了します。

4.3 Facebookピクセルの設定

Facebookピクセルは、Facebook広告の効果測定やターゲティングに使用するツールです。Googleタグマネージャーを使用することで、Facebookピクセルの設定を容易に行えます。

4.3.1 Facebookピクセルベースコードの設定手順

Googleタグマネージャーのコンテナに移動し、「タグ」>「新規」をクリックします。
タグの設定画面で「タグの構成」をクリックし、「カスタムテンプレート」を選択します。
Facebookピクセルのベースコードをカスタムテンプレートに貼り付けます。ベースコードはFacebookのイベントマネージャで確認できます。
トリガーの設定で「All Pages（すべてのページ）」を選択し、ベースコードをすべてのページで実行するように設定します。
「保存」をクリックして設定を完了します。

4.3.2 Facebookピクセル標準イベントの設定手順

Googleタグマネージャーのコンテナに移動し、「タグ」>「新規」をクリックします。
タグの設定画面で「タグの構成」をクリックし、「カスタムテンプレート」を選択します。
設定したい標準イベントのコードをカスタムテンプレートに貼り付けます。例えば、「購入」イベントの場合はfbq('track', 'Purchase', {value: '0.00', currency: 'JPY'});のようなコードになります。イベントのパラメータは必要に応じて変更してください。
トリガーの設定で、イベントが発生する条件を設定します。例えば、購入完了ページにアクセスしたときに「購入」イベントを発生させる場合は、「ページビュー – 特定のページのURL」トリガーを選択し、購入完了ページのURLを指定します。
「保存」をクリックして設定を完了します。

これらの設定例以外にも、Googleタグマネージャーでは様々なタグを設定できます。それぞれのタグの設定方法については、各サービスの公式ドキュメントなどを参照してください。

5. Googleタグマネージャー(GTM)とGA4の連携

GoogleタグマネージャーとGoogleアナリティクス4（GA4）は、Webサイトのデータ分析を強化するために連携させることが非常に効果的です。GA4は、従来のユニバーサルアナリティクス（UA）の後継として登場した、アプリとウェブの両方のデータを分析できる最新のアクセス解析ツールです。GTMを使うことで、GA4へのデータ送信をシンプルかつ柔軟に管理できます。

5.1 GA4とは

GA4は、イベントベースのデータモデルを採用しており、ユーザーの行動をイベントとして捉え、より詳細な分析を可能にします。クロスプラットフォーム計測にも対応しており、ウェブサイトとアプリのデータを統合的に分析できます。従来のUAとはデータモデルが大きく異なるため、移行には注意が必要です。GA4はプライバシー保護にも重点を置いており、Cookieレス時代にも対応できる設計となっています。

5.2 GoogleタグマネージャーとGA4を連携するメリット

GTMとGA4を連携させることで、以下のようなメリットがあります。

GA4の設定変更をGTM上で行えるため、開発者への依頼が不要になり、迅速な対応が可能になります。
イベントトラッキングの実装が容易になり、Webサイトの改善に役立つ詳細なデータ収集が可能になります。
タグの一元管理により、管理工数を削減し、ミスを減らすことができます。
柔軟なデータ送信設定が可能になり、複雑なデータ構造にも対応できます。

5.3 GA4の設定と連携手順

GTMとGA4を連携させる手順は以下の通りです。

GA4のプロパティを作成します。Googleアナリティクスの管理画面から、新しいプロパティを作成し、データストリームを設定します。
GTMコンテナにGA4設定タグを追加します。タグの種類は「Googleアナリティクス：GA4設定」を選択します。
測定IDを入力します。GA4のプロパティ設定画面で確認できる測定IDをGTMのタグ設定画面に入力します。
トリガーを設定します。すべてのページビューでGA4設定タグが起動するように、「All Pages」トリガーを選択します。
タグを公開します。設定が完了したら、GTMの変更を公開します。

5.4 GA4イベントの設定例

GTMを使ってGA4イベントを設定する例をいくつか紹介します。

イベント名	説明	設定例
`generate_lead`	資料請求フォームの送信	トリガー：フォーム送信完了時、パラメータ：`currency`, `value`
`add_to_cart`	カートへの商品追加	トリガー：カートに追加ボタンクリック時、パラメータ：`item_name`, `item_id`, `price`
`purchase`	購入完了	トリガー：購入完了ページ表示時、パラメータ：`transaction_id`, `value`, `shipping`, `tax`
`scroll`	スクロール深度の計測（例：75%スクロール）	トリガー：スクロール深度75%到達時
`video_start`	動画再生開始	トリガー：動画再生開始時、パラメータ：`video_title`, `video_url`

これらのイベント以外にも、様々なイベントをGTMを使って設定できます。GA4のイベント設定を活用することで、ユーザーの行動をより詳細に分析し、Webサイトの改善につなげることができます。 カスタムイベントやカスタムディメンション、カスタム指標を活用することで、ビジネスニーズに合わせた柔軟なデータ分析が可能になります。 GA4とGTMを効果的に活用し、データドリブンなWebサイト運営を実現しましょう。

6. よくある質問(FAQ)

Googleタグマネージャーに関するよくある質問と回答をまとめました。

6.1 Googleタグマネージャー(GTM)は無料ですか？

はい、Googleタグマネージャーは無料で利用できます。ただし、Googleタグマネージャーを介して設定する一部のサービス（例えば、Google広告など）は有料の場合があります。

6.2 タグマネージャーを使うのが難しい場合はどうすればいいですか？

Googleタグマネージャーは、一見複雑に見えますが、基本的な使い方を理解すれば比較的簡単に利用できます。使い方が難しいと感じた場合は、以下の方法を試してみてください。

公式ドキュメントを参照する：Googleタグマネージャーの公式ドキュメントには、詳細な使用方法やトラブルシューティング情報が掲載されています。
オンラインチュートリアルを利用する：YouTubeなどの動画サイトや、ブログ記事などで、Googleタグマネージャーの使い方を解説するチュートリアルが多数公開されています。
コミュニティフォーラムで質問する：Googleタグマネージャーに関する質問を投稿できるコミュニティフォーラムがあります。他のユーザーからアドバイスをもらえる可能性があります。
専門家に相談する：どうしても解決できない場合は、Googleタグマネージャーの専門家に相談することもできます。

6.3 設定が間違っている場合はどうすれば確認できますか？

Googleタグマネージャーの設定に誤りがあると、データが正しく計測されなかったり、Webサイトの動作に影響が出たりする可能性があります。設定ミスを確認する方法としては、以下の方法があります。

プレビューモードを使用する：プレビューモードを使うことで、実際にWebサイトにアクセスした際に、どのタグが起動するか、どのようなデータが送信されるかをリアルタイムで確認できます。タグが正しく設定されているか、トリガーが適切に動作しているかなどを検証できます。
Googleタグアシスタントを使用する：Googleタグアシスタントは、Google Chromeの拡張機能で、Webサイトに実装されているGoogleタグの状態をチェックできます。エラーや警告が表示されるため、設定ミスを発見しやすくなります。また、タグの読み込み速度やパフォーマンスに関する情報も提供されます。
デバッグコンソールを確認する：ブラウザのデバッグコンソールには、Webサイトの動作に関する詳細な情報が表示されます。JavaScriptのエラーや、ネットワークリクエストの状況などを確認することで、タグの設定ミスに起因する問題を特定できます。
GoogleアナリティクスやGoogle広告のレポートを確認する：Googleタグマネージャーを介して設定したGoogleアナリティクスやGoogle広告のレポートに異常なデータが表示されている場合は、タグの設定に誤りがある可能性があります。レポートを注意深く確認することで、問題の発生源を特定できます。

6.4 Googleタグマネージャーで設定できるタグの種類は？

Googleタグマネージャーでは、様々な種類のタグを設定できます。主なタグの種類と用途は以下の通りです。

タグの種類	用途
Googleアナリティクス	Webサイトへのアクセス状況を分析
Google広告コンバージョンタグ	広告のコンバージョンを計測
Facebookピクセル	Facebook広告の効果測定やターゲティング
カスタムHTMLタグ	上記以外の様々なタグを実装
カスタムテンプレートタグ	JavaScriptを使用して独自のタグを作成

6.5 Googleタグマネージャーのバージョンについて教えてください

現在、Googleタグマネージャーにはgtag.jsと呼ばれる新しいバージョンが推奨されています。以前のバージョン(analytics.js)も利用可能ですが、gtag.jsはよりシンプルで効率的な実装が可能であり、Googleの最新の機能やアップデートに対応しています。

6.6 Googleタグマネージャーのアカウントとコンテナの関係は？

Googleタグマネージャーでは、アカウントは組織や企業単位で作成し、その下に複数のコンテナを作成できます。コンテナはWebサイトやアプリごとに作成し、タグやトリガー、変数を管理します。一つのWebサイトに対して複数のコンテナを作成することも可能ですが、通常は一つのコンテナで管理します。

7. まとめ

この記事では、Googleタグマネージャー(GTM)の概要、仕組み、設定方法、そしてGA4との連携について解説しました。GTMを使うことで、ウェブサイトに様々なタグを簡単に実装・管理できるようになります。タグ、トリガー、変数、コンテナといったGTMの主要な構成要素を理解することで、より効率的なウェブサイトの運用が可能になります。

GTMの導入によって得られるメリットは、主に作業効率の向上とサイトパフォーマンスの改善です。複数のタグをGTM上で一括管理できるため、ウェブサイトのコードを直接編集する手間が省け、ミス発生のリスクも軽減されます。また、タグの読み込み速度が最適化されるため、サイトの表示速度向上にも繋がります。ただし、GTMの導入・運用には一定の学習コストが必要となるため、小規模サイトの場合は導入メリットが小さい場合もあります。