広告ID(IDFA・ADID)の確認│iOS/Android別の確認方法

iPhoneやAndroidスマホで「広告ID」って聞いたことはありますか? アプリの広告表示やパーソナライズに関係する重要な識別番号ですが、どこで確認できるのか、そもそも何なのか分からない方も多いのではないでしょうか。この記事では、iOS(iPhone/iPad)とAndroidそれぞれの端末で広告ID(IDFA/GAID/ADID)を確認する方法を分かりやすく解説します。iOS14.5前後での違いや、Google Chromeなどのアプリからの確認方法、さらにリセット手順まで網羅。広告IDを確認することで、自分に最適化された広告配信の仕組みを理解し、プライバシー設定を適切に管理できるようになります。 また、広告IDに関するよくある質問にもお答えし、個人情報との関係や、オフにした場合の影響についても詳しく説明します。この記事を読めば、広告IDに関する疑問が解消し、安心してスマホを利用できるようになるでしょう。

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目次

1. 広告IDとは?

広告IDとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス上で、ユーザーの興味関心に基づいた広告配信を可能にするための識別子です。アプリ開発者や広告主は、この広告IDを利用することで、ユーザーに最適化された広告を表示することができます。個人を特定できる情報ではありませんが、アプリの利用状況や広告への反応などのデータと紐付けることで、パーソナライズされた広告体験を提供するために役立てられます。iOSではIDFA (Identifier for Advertisers)、AndroidではGAID (Google Advertising ID) またはADID (Advertising ID)と呼ばれています。

1.1 IDFA(iOS)とは

IDFAは、Appleが提供するiOSデバイス向けの広告IDです。アプリ開発者はIDFAを利用して、広告効果の測定やユーザーの行動分析、より関連性の高い広告の配信などを行うことができます。ユーザーは設定アプリからIDFAのリセットやトラッキングの許可・拒否を選択できます。

1.2 GAID(Android)とは

GAIDは、Googleが提供するAndroidデバイス向けの広告IDです。IDFAと同様に、アプリ開発者や広告主が広告効果の測定やパーソナライズド広告の配信などに利用します。ユーザーはGoogle設定アプリからGAIDのリセットやパーソナライズド広告の無効化などが可能です。

1.3 広告IDを確認するメリット

広告IDを確認する主なメリットは以下の通りです。

メリット説明
パーソナライズド広告の制御広告IDを確認することで、パーソナライズド広告がどのように機能しているかを理解し、自身のプライバシー設定を適切に管理できます。
トラッキングの透明性の確保広告IDによって、どのアプリが自身の行動を追跡しているかを把握し、必要に応じてトラッキングを拒否することができます。
アプリの動作確認一部のアプリでは、広告IDを利用して特定の機能を提供しています。広告IDを確認することで、アプリが正しく動作しているかを確認できます。
トラブルシューティング広告関連のトラブルが発生した場合、広告IDの情報が問題解決に役立つことがあります。

広告IDは、ユーザーのプライバシー保護とパーソナライズド広告配信のバランスを保つための重要な仕組みです。広告IDを理解し、適切に管理することで、より快適なモバイル体験を実現できます。

2. iOS(iPhone・iPad)で広告ID(IDFA)を確認する方法

iOSデバイス(iPhone、iPad、iPod touch)で広告ID(IDFA)を確認する方法は、iOSのバージョンによって若干異なります。ここではiOS 14.5以降とそれ以前の場合に分けて解説します。

2.1 iOS14.5以降の場合

iOS 14.5からは、アプリがトラッキングを行う際にユーザーの許可が必要になりました。そのため、広告IDの確認方法も変更されています。

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 下にスクロールし、「プライバシー」をタップします。
  3. 「トラッキング」をタップします。
  4. 「Appからのトラッキング要求を許可」がオンになっている場合、下に表示されているアプリの一覧で、トラッキングを許可したアプリを確認できます。この設定とは別に、個々のアプリでトラッキングを許可している場合もあります。
  5. 画面の一番下にスクロールすると、「トラッキング要求」の下に「広告ID」が表示されています。これがあなたのデバイスのIDFAです。

2.1.1 IDFAが表示されない場合

「Appからのトラッキング要求を許可」がオフになっている場合、IDFAは表示されません。「この広告識別子はリセットされます」と表示され、リセットボタンが表示されます。この場合、リセットボタンを押すと新しいIDFAが生成されますが、アプリによるトラッキングは許可されません。

2.2 iOS14.5より前の場合

iOS 14.5より前のバージョンでは、以下の手順でIDFAを確認できます。

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「プライバシー」をタップします。
  3. 「広告」をタップします。
  4. 「広告識別子」にあなたのデバイスのIDFAが表示されています。
項目iOS 14.5以降iOS 14.5以前
設定アプリを開く
プライバシーをタップ
トラッキングをタップ
広告をタップ
広告識別子/広告IDを確認

上記の手順で確認できない場合は、デバイスのOSバージョンを確認し、適切な手順で操作してください。また、Appleのサポートページなども参考にすると良いでしょう。

広告IDは、アプリの広告効果測定やパーソナライズド広告の配信などに利用されます。リセットすることで、これらの機能に影響を与える可能性があります。リセットする際は、その点に留意してください。

3. Androidで広告ID(GAID、ADID)を確認する方法

Android端末で広告ID(GAID、以前はAndroid IDとも呼ばれていました)を確認する方法はいくつかあります。設定アプリから直接確認する方法と、一部のアプリ(Google Chromeなど)から確認する方法を紹介します。

3.1 設定アプリから確認する方法

ほとんどのAndroid端末では、設定アプリから広告IDを確認できます。具体的な手順は端末のメーカーやAndroidのバージョンによって多少異なる場合がありますが、大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 端末の「設定」アプリを開きます。
  2. Google」または「アカウント」を探してタップします。機種によっては「サービス」の中にある場合があります。
  3. 広告」または「広告のパーソナライズ」をタップします。機種によっては「プライバシー」の中にある場合があります。
  4. 広告ID」が表示されます。英数字の組み合わせで表示されているものがあなたの端末の広告IDです。

見つからない場合は、設定アプリ内の検索バーで「広告ID」または「GAID」と検索してみてください。

3.2 アプリから確認する方法(例:Google Chrome)

Google Chromeなどのアプリからも広告IDを確認できます。ただし、すべてのアプリで確認できるわけではありません。

Google Chromeで確認する手順は以下のとおりです。

  1. Google Chromeアプリを開きます。
  2. アドレスバーに「chrome://settings/ads」と入力してアクセスします。
  3. 広告IDのリセット」の下にあなたの広告IDが表示されます。

他のアプリでも、設定画面やヘルプページなどで広告IDの確認方法が案内されている場合があります。アプリの提供元によって表示方法が異なるため、アプリ内で確認できない場合は、アプリのヘルプなどを参照してください。

確認方法手順
設定アプリから設定 > Google > 広告 > 広告ID
Google Chromeからchrome://settings/ads にアクセス

上記の手順で確認できない場合、端末のメーカーやAndroidのバージョンによって手順が異なる可能性があります。その場合は、端末の取扱説明書やメーカーのサポートサイトを確認するか、お使いの端末のコミュニティフォーラムなどで情報を検索してみてください。

4. 広告IDをリセットする方法

広告IDをリセットすることで、これまでの広告履歴に基づいたパーソナライズド広告の配信を停止し、新たな広告IDで最初からやり直すことができます。プライバシー保護の観点からも、定期的にリセットすることをおすすめします。以下、iOSとAndroidそれぞれのリセット方法を詳しく解説します。

4.1 iOSで広告ID(IDFA)をリセットする方法

iOSでは、「追跡型広告を制限」の項目から広告IDのリセットが可能です。以下の手順に従って操作してください。

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「プライバシーとセキュリティ」をタップします。
  3. 「Apple Advertising」をタップします。
  4. 「広告識別子をリセット」をタップします。
  5. 確認画面が表示されるので、「リセット」をタップして完了です。

この操作を行うと、新しい広告IDが生成され、以前の広告IDに紐づいていた広告履歴はリセットされます。アプリ開発者や広告配信事業者は、リセット後の新しい広告IDと以前の広告IDを関連付けることはできません。

4.2 Androidで広告ID(GAID)をリセットする方法

Androidでは、「広告ID」の項目からリセットできます。機種やAndroidのバージョンによって若干操作が異なる場合がありますが、基本的な手順は以下の通りです。

  1. 「設定」アプリを開きます。
  2. 「プライバシー」または「Google」をタップします。(機種によって異なります)
  3. 「広告」をタップします。
  4. 「広告IDをリセット」をタップします。
  5. 確認画面が表示されるので、「OK」をタップして完了です。

iOSと同様に、この操作により新しい広告IDが生成され、以前の広告履歴はリセットされます。また、Google Playストアで配信されている一部のアプリでは、アプリ内からも広告IDのリセットが可能な場合があります。

4.2.1 Androidで広告IDをリセットできない場合の対処法

まれに、上記の手順で広告IDをリセットできない場合があります。その場合は、以下の方法を試してみてください。

対処法詳細
Google Play開発者サービスの利用規約を確認する利用規約に違反している場合、広告IDのリセットが制限されることがあります。
デバイスの再起動一時的な不具合でリセットできない場合は、デバイスを再起動することで解決することがあります。
Googleアカウントの同期を確認するGoogleアカウントの同期がオフになっている場合、広告IDのリセットが正しく行われないことがあります。
端末メーカーのサポートに問い合わせる上記の方法を試しても解決しない場合は、端末メーカーのサポートに問い合わせてください。

広告IDのリセットは、プライバシー保護の観点から重要な機能です。定期的にリセットを行うことで、より安全にスマートフォンを利用することができます。 また、広告IDをリセットしても、広告が表示されなくなるわけではありません。表示される広告の内容が変化する可能性があります。

5. 広告IDに関するよくある質問

ユーザーの皆様からよく寄せられる広告IDに関する質問をまとめました。不明な点がある場合は、こちらをご確認ください。

5.1 広告IDは個人情報?

広告ID自体は個人情報ではありません。氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった個人を特定できる情報とは紐づけられていません。しかし、広告IDとアプリの使用履歴やウェブサイトの閲覧履歴などが紐づけられることで、個人の興味関心や行動が推測される可能性があります。そのため、間接的に個人情報に関連する情報として扱われるケースもあります。広告IDは個人を直接特定する情報ではないものの、プライバシーに関わる情報であるという認識を持つことが重要です。

5.2 広告IDをオフにするとどうなる?

広告IDをオフにすると、パーソナライズド広告の配信が停止されます。つまり、興味関心に合わせた広告が表示されなくなり、代わりにランダムな広告が表示されるようになります。また、アプリによっては広告IDを利用した機能が制限される場合もあります。例えば、一部のゲームアプリでは広告IDを利用したランキング機能などが提供されていることがあります。広告IDをオフにすることで、プライバシー保護の観点からはメリットがありますが、一部のアプリの機能が制限される可能性があるというデメリットも理解しておく必要があります。

具体的な影響は以下の通りです。

メリットデメリット
興味関心に基づかない、ランダムな広告が表示されるため、不要な広告が表示される機会が減る可能性がある。アプリの機能によっては、広告IDを利用した機能が制限される場合がある。
広告配信事業者による行動履歴の追跡を制限できるため、プライバシー保護の強化につながる。一部の無料アプリでは、広告収入が減少することで、アプリの開発や維持が困難になる可能性がある。
広告IDに基づくデータ収集が停止されるため、データの使用に関する懸念を軽減できる。パーソナライズド広告が表示されなくなるため、本当に興味のある商品やサービスの情報を見逃す可能性がある。

5.3 広告IDはなぜ必要?

広告IDは、主に以下の目的で利用されています。

  • パーソナライズド広告の配信: ユーザーの興味関心に基づいた広告を表示することで、広告効果を高めることができます。例えば、旅行関連のアプリをよく利用するユーザーには、旅行会社の広告が表示される可能性が高くなります。
  • 広告効果の測定: 広告がどれくらいクリックされたか、コンバージョンにつながったかなどを測定することで、広告キャンペーンの効果を分析することができます。広告主は、このデータに基づいて広告戦略を最適化することができます。
  • 不正行為の防止: 広告の不正クリックや不正インストールなどを検知するために利用されます。これにより、公正な広告配信環境を維持することができます。
  • アプリの収益化: 無料アプリの多くは、広告収入によって運営されています。広告IDを利用することで、より効果的な広告配信を行い、アプリの収益を向上させることができます。広告IDは無料アプリの開発・維持を支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。

広告IDは、ユーザー、広告主、アプリ開発者の三者にとってメリットのある仕組みと言えるでしょう。ただし、プライバシー保護の観点から、適切な利用と管理が求められます。

6. 広告IDとプライバシー

広告IDは、ユーザーのプライバシー保護とパーソナライズド広告配信のバランスを保つために重要な役割を果たしています。この章では、広告IDの仕組みとプライバシー保護、パーソナライズド広告、トラッキングの許可と拒否について詳しく解説します。

6.1 広告IDの仕組みとプライバシー保護

広告IDは、アプリ開発者や広告主がユーザーの行動を追跡し、パーソナライズド広告を配信するために使用されます。しかし、広告IDは個人を特定できる情報ではありません。ランダムな文字列で生成され、ユーザー自身でリセットすることも可能です。

また、iOS 14.5以降では、アプリが広告IDを使用するにはユーザーの許可が必要になりました。この仕組みにより、ユーザーは自身のプライバシーをより詳細に管理できるようになっています。

Androidでも、Google Play開発者サービスの一部としてプライバシー保護の強化が継続的に行われています。広告IDのリセットやパーソナライズド広告の無効化など、ユーザーが自身のデータ管理を行うための機能が提供されています。

プラットフォーム広告IDの名称プライバシー管理機能
iOSIDFAアプリによるトラッキングの許可/拒否、IDFAのリセット
AndroidGAID (ADID)パーソナライズド広告の無効化、広告IDのリセット

6.2 パーソナライズド広告について

パーソナライズド広告とは、ユーザーの興味関心に基づいて表示される広告のことです。広告IDは、このパーソナライズド広告を配信するために使用されます。パーソナライズド広告は、ユーザーにとってより関連性の高い広告が表示されるというメリットがあります。例えば、旅行に興味のあるユーザーには旅行関連の広告が表示されるようになります。

一方で、パーソナライズド広告は、自身の行動が追跡されているという感覚を持つユーザーもいるため、プライバシーに関する懸念が生じる可能性があります。そのため、ユーザーはいつでもパーソナライズド広告を無効にすることができます

6.3 トラッキングの許可と拒否

iOSでは、「App Tracking Transparency (ATT)」と呼ばれる機能により、アプリが広告IDを使用してユーザーを追跡するには、ユーザーの明示的な許可が必要となります。ユーザーは、アプリごとにトラッキングを許可するか拒否するかを選択できます。Androidでは、パーソナライズド広告を無効にすることで、広告IDに基づくトラッキングを拒否できます。

トラッキングを拒否した場合、パーソナライズド広告は表示されなくなりますが、広告自体が表示されなくなるわけではありません。表示される広告は、ユーザーの興味関心に基づかない、より一般的な広告になります。また、トラッキングを拒否しても、アプリの使用状況などのデータがアプリ開発者によって収集される場合があります。これらのデータは、アプリの改善や分析などに利用されます。

各プラットフォームでトラッキングを制御する方法を理解し、自身に最適な設定を選択することが重要です。

7. まとめ

この記事では、iOS(iPhone、iPad)とAndroidで広告ID(IDFA、GAID)を確認する方法、リセットする方法、そして広告IDに関するよくある質問について解説しました。iOSでは設定アプリの「プライバシー」から、Androidでは設定アプリの「Google」→「広告」から確認できます。iOS14.5以降では、アプリによるトラッキングの許可が必要になったため、確認手順が以前のバージョンと異なります。

広告IDは、アプリ開発者や広告主がユーザーの行動を分析し、パーソナライズド広告を提供するために利用されます。個人を特定できる情報ではありませんが、プライバシーに関わる情報であるため、その仕組みとプライバシー保護の観点についても理解しておくことが重要です。広告IDをリセットすることで、これまでの広告履歴に基づいた広告配信をリセットできます。また、トラッキングを拒否することで、パーソナライズド広告の配信を停止できます。

広告IDの確認方法やリセット方法は、OSのバージョンによって異なる場合があります。最新の情報は、各OSの公式ヘルプなどを参照ください。この記事が、皆様のプライバシー管理の一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

アプリやEC、Webサービス全般のインハウスマーケティングを支援しています。漫画や音楽、プロレス観戦や競馬が趣味です。

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