ECサイトのファネル分析│ファネルの種類とCVR改善の進め方について解説

ECサイトの運営において、売上向上は最大の課題です。売上を最大化するには、顧客の購買行動を理解し、最適な施策を打つことが不可欠です。そのために重要なのが「ECファネル」の分析です。ECファネルとは、顧客が商品を購入するまでの行動プロセスを段階的に示したものです。

この記事では、ECファネルの定義から種類、分析方法、そしてCVR改善の進め方まで、ECサイト運営者にとって必須の知識を網羅的に解説します。一般的なECファネルに加え、近年注目されているマイクロモーメントを捉えたファネルや、カスタマージャーニーマップとの関連性についても詳しく説明します。アクセス状況の分析、ユーザー行動の分析、離脱ポイントの特定といった具体的な手順を踏まえ、各ファネル段階における具体的な改善施策を提示することで、売上向上に繋がる実践的なノウハウを提供します。さらに、Google Analyticsなどのツールを活用した分析方法も紹介することで、より効率的なファネル分析を実現する方法を学ぶことができます。この記事を読むことで、ECサイトの売上を最大化するための具体的な方法を理解し、実践できるようになるでしょう。

目次

1. ECファネルとは

ECサイト運営において、ファネル分析は非常に重要な役割を担っています。売上向上や顧客理解を深めるために、ECファネルの概念を理解し、効果的に活用していく必要があります。この章では、ECファネルの定義やメリットについて詳しく解説します。

1.1 ECファネルの定義

ECファネルとは、ECサイトにおける顧客の購買行動プロセスを漏斗(ファネル)の形に図式化したものです。顧客は、商品を認知してから購入に至るまで、いくつかの段階を経ます。ECファネルは、その段階的な流れを視覚的に表現し、各段階での顧客の行動や心理状態を分析するために用いられます。一般的には、認知、興味関心、比較検討、購入決定、購入完了といった段階に分けられますが、サイトの種類や特性によって段階の定義や数は変化します。

ECファネルは、顧客の購買行動を段階的に把握することで、サイトの改善点を明確にするためのツールとして活用されます。各段階での離脱率やコンバージョン率を分析することで、顧客がどこで離脱しているのか、どの段階で購買意欲が高まっているのかを理解し、効果的な施策を打つことができます。ECファネル分析は、データに基づいたサイト改善を行う上で欠かせないプロセスと言えるでしょう。

1.2 ECファネルを分析するメリット

ECファネルを分析することで、様々なメリットを得ることができます。主なメリットは以下の通りです。

メリット詳細
CVR改善各段階の離脱率を分析することで、ボトルネックとなっている箇所を特定し、改善策を講じることでCVR向上に繋げられます。
顧客理解の深化顧客の購買行動プロセスを可視化することで、顧客のニーズや心理状態をより深く理解することができます。
マーケティング施策の効果測定広告やキャンペーンの効果をファネル分析によって測定し、費用対効果の高い施策に予算を集中させることができます。
サイト改善のPDCAサイクル確立ファネル分析を定期的に行うことで、サイト改善のPDCAサイクルを確立し、継続的な改善を実現できます。
売上向上CVRの向上や顧客理解の深化は、最終的に売上向上に繋がります。

ECファネル分析は、ECサイト運営において必須の取り組みです。アクセス解析ツールやWebマーケティングツールを活用することで、より詳細な分析が可能になります。例えば、Google Analyticsでは、ユーザーの行動フローを可視化したり、各ページのコンバージョン率を計測したりすることができます。また、KARTEなどのツールを活用すれば、顧客一人ひとりの行動履歴に基づいたパーソナライズされた施策を実施することも可能です。

2. ECファネルの種類

ECファネルは、いくつかの種類に分類できます。ここでは、代表的なECファネルの種類を解説します。

2.1 一般的なECファネル

一般的なECファネルは、消費者の購買行動を以下の5つの段階に分類します。

2.1.1 認知段階

消費者が商品やサービスの存在を初めて知る段階です。広告やSNS、口コミなどを通じて商品やサービスの情報に触れることで、消費者は初めてその存在を認識します。認知段階では、ブランドの認知度向上が重要な指標となります。

2.1.2 興味関心段階

消費者が商品やサービスに興味を持ち、詳細な情報を求める段階です。商品ページを閲覧したり、レビューを読んだりすることで、消費者は商品やサービスへの理解を深めます。興味関心段階では、ウェブサイトへのアクセス数や滞在時間が重要な指標となります。

2.1.3 比較検討段階

消費者が類似商品やサービスと比較検討する段階です。価格、機能、デザインなどを比較し、自分に最適な商品やサービスを選びます。比較検討段階では、競合他社との比較が重要なポイントとなります。

2.1.4 購入決定段階

消費者が購入を決意する段階です。カートに追加したり、購入手続きに進んだりする行動が見られます。購入決定段階では、購入ボタンのクリック率が重要な指標となります。

2.1.5 購入完了段階

消費者が商品やサービスを購入する段階です。決済を完了し、商品を受け取ることで、購買行動が完了します。購入完了段階では、購入完了率や顧客単価が重要な指標となります。

2.2 マイクロモーメントを捉えたECファネル

Googleが提唱するマイクロモーメントに基づいたECファネルは、消費者の行動を4つの段階に分類します。消費者がスマートフォンなどで検索行動を起こす瞬間を捉え、適切な情報を提供することで、購買につなげることを目的としています。

2.2.1 「知りたい」に応えるSee

消費者が何かを知りたいと思った瞬間です。例えば、「最新のスマートフォン」や「人気の化粧品」といったキーワードで検索する行動が挙げられます。Seeの段階では、SEO対策やコンテンツマーケティングが重要になります。

2.2.2 「行きたい」に応えるGo

消費者が特定の場所に行きたいと思った瞬間です。例えば、「近くのカフェ」や「家電量販店」といったキーワードで検索する行動が挙げられます。Goの段階では、MEO対策やローカルSEOが重要になります。

2.2.3 「やりたい」に応えるDo

消費者が何かをやりたいと思った瞬間です。例えば、「レシピ」や「DIY」といったキーワードで検索する行動が挙げられます。Doの段階では、ハウツー動画やチュートリアルコンテンツが効果的です。

2.2.4 「買いたい」に応えるBuy

消費者が何かを買いたいと思った瞬間です。例えば、「格安航空券」や「ブランドバッグ」といったキーワードで検索する行動が挙げられます。Buyの段階では、ECサイトへの導線やプロモーションが重要になります。

2.3 カスタマージャーニーマップとECファネル

カスタマージャーニーマップは、顧客の行動や心理状態を可視化したものです。ECファネルと組み合わせることで、顧客の行動をより深く理解し、効果的なマーケティング施策を立案することができます。

段階顧客の行動顧客の心理状態施策例
認知商品/サービスの存在を知る興味・関心を持つ広告、SNS、コンテンツマーケティング
興味関心商品/サービスについて調べるメリット/デメリットを比較検討する商品ページ、ブログ、レビュー
比較検討類似商品/サービスと比較する購入意欲が高まる比較表、ランキング、キャンペーン
購入決定購入を決意する期待感を持つ購入ボタンの最適化、決済方法の多様化
購入完了商品/サービスを購入する満足感を得るアフターフォロー、リピート施策

上記のように、カスタマージャーニーマップとECファネルを組み合わせることで、各段階における顧客の行動や心理状態を把握し、適切な施策を実施することができます。例えば、比較検討段階で顧客が価格を重視していることが分かれば、価格比較サイトへの掲載や割引キャンペーンの実施などが有効です。また、購入完了後に顧客満足度を高めるためには、アフターフォローやリピート施策が重要になります。

3. ECサイトにおけるファネル分析の具体的な手順

ECサイトのファネル分析は、データに基づいて改善策を立てるために非常に重要です。具体的な手順は以下の通りです。

3.1 アクセス状況の分析

まずは、サイトへのアクセス状況を分析します。どこからユーザーが流入しているのか、どのページが人気なのかを把握することで、ファネルの入り口を最適化できます。

3.1.1 流入経路の分析

Google Analyticsを用いて、オーガニック検索、有料広告、SNS、リファラルなど、各流入経路からのアクセス数を分析します。どの経路から最も多くのユーザーが流入しているのか、また、どの経路からのユーザーがコンバージョン率が高いのかを把握することで、効果的な集客施策を検討できます。

3.1.2 ランディングページの分析

ユーザーが最初に訪れるランディングページのパフォーマンスを分析します。直帰率や滞在時間、スクロール率などを確認し、ユーザーのニーズに合致したコンテンツになっているか、改善点がないかを洗い出します。

3.1.3 デバイス別の分析

パソコン、スマートフォン、タブレットなど、デバイス別のアクセス状況を分析します。デバイスごとにユーザーの行動が異なる場合があるため、それぞれに最適化された表示やコンテンツを提供することが重要です。

3.2 ユーザー行動の分析

アクセス状況を把握した後は、ユーザーがサイト内でどのように行動しているのかを分析します。

3.2.1 ページ遷移の分析

ユーザーがどのページからどのページへ遷移しているのかを分析することで、サイト内の回遊状況を把握します。ユーザーが期待する情報にスムーズにアクセスできているか、不要な遷移をさせていないかなどを確認します。

3.2.2 サイト内検索の分析

サイト内検索機能の利用状況を分析することで、ユーザーがサイト内でどのような情報を求めているのかを把握できます。検索キーワードや検索結果のクリック率などを分析し、サイト内のコンテンツやナビゲーションの改善に役立てます。

3.2.3 イベントトラッキング

ボタンのクリック、動画の再生、資料のダウンロードなど、特定のイベントを設定し、ユーザーの行動をトラッキングします。これにより、ユーザーがサイト内でどのようなアクションを起こしているのかを詳細に分析できます。

3.3 離脱ポイントの特定

ユーザーがファネルのどの段階で離脱しているのかを特定することは、CVR改善において非常に重要です。

3.3.1 離脱率の高いページの特定

Google Analyticsで離脱率の高いページを特定し、その原因を分析します。ページの読み込み速度が遅い、コンテンツが分かりにくい、求めている情報がないなどが考えられます。

3.3.2 フォーム分析

問い合わせフォームや会員登録フォームなど、フォームの入力途中で離脱しているユーザーが多い場合は、フォームの設計に問題がある可能性があります。入力項目が多すぎる、入力しにくい、エラーメッセージが分かりにくいなどが考えられます。

3.3.3 カート放棄率の分析

ECサイトにおいては、カートに商品を入れた後、購入手続きを完了せずに離脱するユーザーの割合(カート放棄率)を分析することが重要です。送料が高い、支払い方法が少ない、セキュリティへの不安などが考えられます。

ファネル段階分析指標改善施策例
認知段階インプレッション数、クリック率SEO対策、広告出稿
興味関心段階ページビュー数、滞在時間魅力的なコンテンツ作成
比較検討段階商品比較機能の利用率比較表の充実、レビューの掲載
購入決定段階カート追加率クーポン発行、送料無料キャンペーン
購入完了段階コンバージョン率支払い方法の多様化、セキュリティ強化

上記の手順でファネル分析を行うことで、ECサイトの課題を明確化し、効果的なCVR改善施策を立案することができます。分析結果に基づいて、各ファネル段階における適切な施策を実施することで、コンバージョン率の向上を目指しましょう。

4. ECファネルのCVR改善の進め方

ECサイトのCVR改善は、ファネルの各段階における課題を特定し、適切な施策を実施することで実現できます。それぞれの段階に合わせた具体的な改善策を以下に示します。

4.1 各ファネル段階における改善施策

4.1.1 認知段階の改善施策

認知段階では、ターゲットユーザーにECサイトの存在を知ってもらうことが重要です。SEO対策や広告配信など、様々な方法で認知度向上を目指します。

  • SEO対策:関連キーワードでの上位表示を目指し、オーガニック検索からの流入を増やします。キーワードプランナーなどを活用し、適切なキーワードを選定しましょう。また、良質なコンテンツ作成やサイト構造の最適化も重要です。
  • リスティング広告:Google広告やYahoo!広告などを活用し、ターゲットに合わせた広告配信を行います。費用対効果を意識し、適切なキーワードやターゲティング設定を行いましょう。
  • SNSマーケティング:Instagram、Twitter、FacebookなどのSNSを活用し、情報発信やキャンペーンを実施します。ターゲット層に合わせた適切なプラットフォームを選択し、エンゲージメントを高める施策を行いましょう。
  • インフルエンサーマーケティング:影響力のあるインフルエンサーに商品やサービスをPRしてもらい、認知度向上を図ります。ターゲット層と親和性の高いインフルエンサーを選定することが重要です。

4.1.2 興味関心段階の改善施策

興味関心を持ったユーザーに対しては、より詳細な商品情報や魅力的なコンテンツを提供し、購買意欲を高めることが重要です。

  • 魅力的な商品ページ作成:高品質な商品画像や動画、分かりやすい商品説明などを掲載し、ユーザーの購買意欲を高めます。ユーザーレビューの掲載も効果的です。
  • ブログコンテンツによる情報提供:商品に関する役立つ情報や、関連するライフスタイル提案などをブログで発信し、ユーザーの興味関心を深めます。SEO対策も意識したコンテンツ作成を心がけましょう。
  • メルマガ登録促進:お得な情報やクーポンなどを提供することで、メルマガ登録を促進します。メルマガを通じて、継続的にユーザーとコミュニケーションを取り、関係性を構築しましょう。

4.1.3 比較検討段階の改善施策

比較検討段階では、競合他社との差別化を明確にし、自社商品の優位性をアピールすることが重要です。

  • 比較表の作成:競合他社の商品との比較表を作成し、自社商品の優位性を分かりやすく示します。価格、機能、スペックなどを比較し、ユーザーの意思決定をサポートしましょう。
  • お客様の声の掲載:実際に商品を購入したユーザーの声を掲載することで、商品の信頼性を高めます。具体的なエピソードやメリットを掲載することで、説得力が増します。
  • FAQページの作成:ユーザーが抱きやすい疑問や質問をFAQページにまとめることで、不安を解消し、購入を後押しします。検索キーワードも意識したFAQ作成を心がけましょう。

4.1.4 購入決定段階の改善施策

購入決定段階では、スムーズな購入手続きと安心感を提供することで、購入を完了させやすくします。

  • 分かりやすい購入手続き:入力フォームを簡素化し、スムーズな購入手続きを実現します。会員登録不要の購入オプションも検討しましょう。
  • 多様な決済方法の提供:クレジットカード、代金引換、コンビニ決済など、多様な決済方法を提供することで、ユーザーの利便性を高めます。
  • 送料無料キャンペーンの実施:送料無料キャンペーンを実施することで、購入のハードルを下げ、コンバージョン率向上を図ります。
  • クーポンやポイントの提供:クーポンやポイントを提供することで、購入意欲を高めます。期間限定のキャンペーンなども効果的です。

4.1.5 購入完了段階の改善施策

購入完了後も、顧客との関係性を維持し、リピート購入を促進することが重要です。

  • サンクスメールの送信:購入完了後、サンクスメールを送信し、感謝の気持ちを伝えます。今後のキャンペーン情報などを掲載することで、リピート購入を促します。
  • レビュー依頼:商品到着後、レビュー依頼メールを送信し、商品レビューの投稿を促します。レビューは、他のユーザーの購入の参考となり、購買意欲を高める効果があります。
  • ポイントプログラムの導入:ポイントプログラムを導入することで、リピート購入を促進します。ポイント付与率や特典などを工夫し、顧客ロイヤルティを高めましょう。
  • クロスセル・アップセルの提案:関連商品や上位商品の提案を行うことで、客単価向上を目指します。購入履歴や閲覧履歴に基づいたパーソナライズされた提案が効果的です。
ファネル段階課題改善施策
認知段階サイトへの流入が少ないSEO対策、リスティング広告、SNSマーケティング、インフルエンサーマーケティング
興味関心段階商品ページへの遷移率が低い魅力的な商品ページ作成、ブログコンテンツによる情報提供、メルマガ登録促進
比較検討段階カート投入率が低い比較表の作成、お客様の声の掲載、FAQページの作成
購入決定段階購入完了率が低い分かりやすい購入手続き、多様な決済方法の提供、送料無料キャンペーンの実施、クーポンやポイントの提供
購入完了段階リピート率が低いサンクスメールの送信、レビュー依頼、ポイントプログラムの導入、クロスセル・アップセルの提案

これらの施策を効果的に組み合わせ、PDCAサイクルを回すことで、ECサイトのCVRを継続的に改善していくことが重要です。

5. ツールを活用したECファネル分析

ECファネル分析に役立つツールを活用することで、データに基づいた改善策を講じることが可能になります。ここでは代表的なツールとその活用方法について解説します。

5.1 Google Analytics

Google Analyticsは、ウェブサイトへのアクセス状況を詳細に分析できる無料ツールです。ECファネル分析においては、各段階のユーザー数を把握し、離脱率の高い箇所を特定するために活用できます。

5.1.1 Google AnalyticsでできるECファネル分析

  • コンバージョン率の確認:ECサイト全体のコンバージョン率だけでなく、ファネルの各段階におけるコンバージョン率を計測することで、改善すべきポイントを特定できます。
  • 各ファネル段階のユーザー数と離脱率の把握:各段階におけるユーザー数と離脱率を把握することで、ボトルネックとなっている箇所を特定し、具体的な改善策を検討できます。
  • ユーザー属性の分析:年齢、性別、地域、デバイスなどのユーザー属性ごとにファネル分析を行うことで、ターゲット層に最適化された施策を展開できます。
  • 流入経路の分析:検索エンジン、ソーシャルメディア、広告など、流入経路別のファネル分析を行うことで、効果的な集客施策を判断できます。

5.1.2 Google Analyticsを活用したECファネル改善のポイント

  • 目標設定とKPIの設定:具体的な目標を設定し、達成度を測るためのKPIを設定することで、効果的なPDCAサイクルを回すことができます。
  • セグメント機能の活用:特定のユーザー層に絞って分析を行うことで、より精度の高い分析結果を得ることができます。
  • カスタムレポートの作成:必要なデータのみを抽出したカスタムレポートを作成することで、効率的な分析が可能です。

5.2 アクセス解析ツール

Google Analytics以外にも、様々なアクセス解析ツールが存在します。これらのツールは、より詳細な分析や特定の機能に特化した分析を行う際に役立ちます。

5.2.1 代表的なアクセス解析ツール

ツール名特徴活用例
Adobe Analytics高度な分析機能とカスタマイズ性が高い大規模ECサイトの多角的な分析、複雑なファネル分析
KARTEリアルタイムでのユーザー行動分析が可能個々のユーザーに合わせたパーソナライズ施策の実施
Yahoo!アクセス解析Yahoo!ショッピング出店者向けのツールYahoo!ショッピングにおけるユーザー行動分析
Mouseflowヒートマップやセッションリプレイ機能が充実ユーザーのサイト内行動を視覚的に把握し、UI/UXの改善

5.2.2 アクセス解析ツール選定のポイント

  • 分析の目的:どのようなデータを分析したいか、どのような目的で分析を行うかを明確にする。
  • 機能:必要な機能が備わっているか、使いやすいインターフェースであるかを確認する。
  • 費用:予算に合わせて適切なツールを選択する。
  • サポート体制:導入後のサポート体制が充実しているかを確認する。

これらのツールを適切に活用することで、ECファネルの現状を把握し、効果的な改善策を立案・実行することができます。ツールによって機能や特徴が異なるため、自社のECサイトの規模や目的に合わせて最適なツールを選択することが重要です。データに基づいた改善を継続的に行うことで、CVR向上に繋げ、ECサイトの成長を促進していきましょう。

6. まとめ

この記事では、ECサイトにおけるファネル分析の重要性と、CVR改善のための具体的な進め方について解説しました。ECファネルとは、ユーザーが商品を購入するまでの行動プロセスを段階的に示したものです。一般的なECファネルは「認知」「興味関心」「比較検討」「購入決定」「購入完了」の5段階で構成されます。また、マイクロモーメントを捉えたファネル分析では、「See」「Go」「Do」「Buy」の4段階でユーザー行動を捉えることができます。カスタマージャーニーマップと組み合わせることで、より詳細なユーザー理解が可能になります。

ファネル分析の手順は、アクセス状況、ユーザー行動、離脱ポイントの特定です。Google Analyticsなどのアクセス解析ツールを活用することで、各段階のデータを取得し、課題を明確にすることができます。そして、各段階に合わせた適切な改善施策を実施することで、CVRの向上に繋げることが可能です。例えば、認知段階ではSEO対策や広告配信、比較検討段階では商品ページの改善、購入決定段階では送料無料やクーポン適用などが有効です。購入完了後には、リピート購入を促進するためのメールマーケティングなども重要になります。それぞれの段階で適切な施策を行うことで、ECサイト全体の売上向上を目指しましょう。

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この記事を書いた人

アプリやEC、Webサービス全般のインハウスマーケティングを支援しています。漫画や音楽、プロレス観戦や競馬が趣味です。

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